失敗と恐怖心

〜できるだけ早く失敗しよう〜

失敗は自転車の乗り方を覚えるのと同じ。何回かつまずいたり倒れたりしても、失敗しないで乗れるようになるとは誰も思っていない。

「はじめは、できるだけ低い自転車を見つけ、転んでもいいように肘当て、膝当てをつければ大丈夫」のように。

この気持ちで新しいことに取り組めば、失敗のマイナスイメージは徐々に払拭できる

苦痛を成長に変えるメカニズムを探ること。

失敗は学びと探索の表れ。毅然として失敗を受け入れ前へ進めという意味ではない。

失敗をしていない人のほうがずっと大きな間違いをしている。失敗を避けたい気持ちでいるからだ。

リーダーの立場にいる人はとくに、失敗を避けようと考えすぎると、かえって失敗する。

企業が失敗をマイナスなものとして捉えているかどうかを判断する簡単な方法がある。

まちがいが見つかったとき、どんなことが起きるかを見ればよくわかる。

「皆が心を閉ざして内向きになるのか」「今後は回避できるように力を合わせて問題の原因を探るのか」「犯人探しのようなことをするのか」
ちなみに、犯人探しをするのは、失敗を非難する企業文化です。

恐れから失敗を避けようとする組織文化では、社員は意識的にも無意識的にもリスクを避ける。
代わりに、過去にやった合格点だった安全なことを繰り返し行おうとする。

その成果は派生的なものであり、革新的なものではない。

では、どうしたら失敗を恐れずに立ち向かえるものにできるのか。

一つは、リーダーが自らの失敗や失敗に果たした役割について話すことができれば、社員は安心する。
失敗から逃げたり、見て見ぬふりをしなくなる。

問題についてオープンにすることが、そこから学ぶことの第一歩になる。

私が目指しているのは、問題を完全に取り除くことではない。成否がかかる状況で恐れを感じるのは当然である。
そのインパクトを和らげることを経営リーダーとして目指している。

失敗はあまりたくさんしたくないが、「失敗のコストは将来への投資だと」考えてはいかがでしょうか。